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 〜このページでは私の見た聞いた体験したホルンパートの熾烈(しれつ)なパート争いの物語である

 (なお人物名はフィクションであり特定の団体・個人を指すものではなく、多少筆者の偏見も入ってます)

●パターン1(年功序列型)
大学オケの場合、3年生が主にメインスタッフを務める事が多い事から3年生になれば曲に関わらずメイントップが回ってくる(吹かしてもらえる)。メリットとしては「良い思い出型」のオケが形成され意外とまとまるが、デメリットとしては下剋上を企てる下級生も少なくはない。また、自分がスタッフの年に余り好きではない曲に当たる場合も・・・。賛否両論あるが社会人オケにはあんまり無いタイプ。

パターン2(実力本位型)
一般のアマチュアオケにはこのタイプはあんまり無いと思いますが、とにかく実力のあるものがメインプログラムのソロ奏者、2番ホルンを務める。 このタイプは下手をすると高校・大学だと3年or4年間チケットノルマを払い続け、ステージに乗れないが、メリットとしては必死の練習風景が常に見られる。
こんな団体に多い!!入団オーディションがある、100名を超す大所帯のオケ、人員豊富でエキストラを呼ぶ必要もないので実力主義がとれる、トップ奏者の裁量で経験は浅くても実力のある者を大抜擢する星野監督タイプ人間がいるなど

パターン3(強権発動型)
とにかく常任指揮者や権力のある(勘違いした)OB/OGが勝手にパートを決めてしまうある意味たちの悪い決め方

パターン4(仲良し型)
例えば同学年に複数のホルン奏者がいるとすれば、B:「この前の演奏会は私が吹いたから今度はAちゃんが吹きなよ」 A:「えーいいよー、私3番くらいで・・・」ってな感じで曲はチャイコフスキーの第5番なのだが二人ともホントは吹きたくて仕方がないのですが友情重視するが故になかなか決まらない。

パターン5(押しつけ型)
曲によって「あー私その曲嫌いだから・・・」とか、「あーその曲ハイEsが出てくるからA君吹いて!!」とかパート内で各個人がわがままを言いまくり、一番自己主張の弱いものが押しつけられる。
こんな団体に多い!!中途半端にある程度吹ける人が集まっていたり、いつも自分の好きな曲を鼻歌で歌っているようなのがいる団体、ホントは吹くより聞く方が良いけど、惰性でオーケストラを続けている人がいる団体

パターン6(消去法型)
就職活動、会社の仕事の都合などパート内の実力者が何かの事由で演奏会に出られない場合残された者がやるしかない場合。ずば抜けた実力者Aさんとその他の平均的な実力の持ち主でパート員が構成されている場合は実力主義と言うよりも暗黙の了解でトップ奏者はAさんに決まってしまう。また下吹きと上吹きが完全に分業化されているオケでも無条件でパート選択の幅が狭まる。この方法の場合、上吹き担当者は常に唇に不安を抱えながら演奏会に臨み、ゲネプロも思いっきり吹けないこともしばしば。

パターン7(完全順番型)
アマチュアの場合は平等でなければならない、つまりだれもがトップもしくは好きなパートを吹く事ができるというコンセプトのもとに「今回はあんたが一番に選んで良いよ、前回私トップやったでよー」など譲り合い、平等の精神が重要となる。極端な出たがりがいるオケでは実現不可能である。社会人なんだからいい加減に大人になれよ!!って言いたくなる。年に2回以上演奏会を開くオケではこの方法がよろしいかと思います。ジャンケンとかくじ引きもここに分類されるかもしれませんが、ジャンケンでパート決めするなんてあり得ない!!と思う次第です。

パターン8(トップ権限型)
メイン曲のトップ奏者をあらかじめ選び、その人の裁量で人事を決定する。トップ奏者に見る目がない場合は大変な事が起きるが、トップやる人って大体その辺は心得てる場合が多い気がする。トップってそれだけ荷が重いって事。でも決める前に少しくらいは要望を聞いて考慮した方が良いかもしれません。しかし適性が大事だと思う今日この頃。

●パターン9(話し合い型)
とにかく決まるまでひたすらパート員で話し合う。まずは希望パートを言ってそれを巡り争奪する。この場合、自己主張度が全員そんなに変わらない場合は沈黙が続くことも・・・。最後まで何も言わなかった人のところに美味しいパートが行く場合もあるので要注意。じゃあ私はこっち吹くよ!!って抜けてくのを待ってる人に美味しいパートやる必要はない。自己主張も行き過ぎはよくありませんが、しないとババばかりひきますよ、適性や希望も考慮しつつ話し合い出来るのが理想ですが。