TOP>食と生活

●一般的なイメージ

酸性食品=すっぱいもの(pHが7以下の酸性側にあるもの)、食べ過ぎは体に良くない
アルカリ性食品=苦いもの、野菜、体には良い 

●真相は・・・

酸性食品

肉類・魚介類・卵黄・野菜(アスパラガス・クワイ)・落花生・ビール・白米・パン・チーズ・バターなど

アルカリ性食品

海草類・野菜類(キャベツ・ジャガイモ・ほうれん草など)・キノコ類・果物・漬け物類(梅干し・たくあん)・ワイン・コーヒー


しかし梅干しはすっぱいのになぜアルカリ性食品の部類にはいるのだろう? 梅干しはそれ自体のpHを測定すると酸性側に位置する

●酸性食品とアルカリ性食品の定義

 食品を約450℃で燃焼させ、残った灰を水に溶解させそのpHの測定結果により分類する、つまり梅干しを燃やした灰を水に溶かして測定するとpHはアルカリ性側なのだ

●体への効果は?

結論:極端な場合を除き、アルカリ性食品だけが体に良いとは言えない、酸性食品・アルカリ性食品バランスよく取るのがベスト

  結局のところ上記の分類法も結構いい加減な分類かもしれない。なぜ燃やした後の灰のpHなのか?それはその節が説かれた時の世の中の流れがそうさせたと思う。結局のところは酸性食品に分類される肉類を代表格として、それらの摂りすぎは当時の呼称「成人病」(現在は生活習慣病と名称変更)が増加するとところから酸性食品=悪者になり、アルカリ性食品の代名詞的存在で、その生体調節機能がいくつも発表されている野菜類を摂ると〜効果があるというところからアルカリ性食品=善 という風潮が定着してしまった。

●良質のタンパク質源・肉類を摂ろう

  宗教上の問題も絡んできますが、肉食は悪い事ではない、むしろ摂った方が良いタンパク質、ビタミンB1,B2,B6などの摂取には欠かせないものです。ベジタリアの類にはそんな栄養素は肉から摂らなくても豆類や野菜などから摂ればいい!!と 訳の分からない事を言って、結局足りない部分は「ビタミン強化食品・ビタミン剤」に依存しているのです。私はベジタリアンもあって良しだと思いますが、「肉食は悪」だみたいに言われるのは心外です。牛肉・豚肉は必須アミノ酸の宝庫です。簡単に美味しく摂取できます。

その理由はWHO(世界保険機関)もデーターとして出してますが、動物性タンパク質の圧倒的な優位性を挙げています。それは食品を摂取した時の体内利用率です。全卵、牛乳、豚肉、魚類などの動物性タンパク質は大豆類、小麦、精白米などの植物性タンパク質に比べ1.2−2倍近くの体内利用効率の良さがあるということです。タンパク質不足は、疲れが取れない、体力が落ちた、ダイエット中に脂肪が落ちない等の弊害があります。ただし・・いくら効率が良いからと言って摂りすぎは脂質の過剰摂取につながりますので、動物性タンパク質と植物性タンパク質をバランスよく摂りましょう!!(^o^)

 参考資料:FAO/WHO(1973):Energy and Protein Requirement.

  ●K博士のワンポイントアドバイス

もう1つ大事なことに、肉のタンパク質を構成するアミノ酸でトリプトファンの摂取により、鬱病を防ぐ効果もありまする。トリプトファンから作られるセロトニンは脳内で重要な神経伝達物質で、多すぎると攻撃性などにつながるが少ないと鬱状態を引き起こすことが分っています。トリプトファンは必須アミノ酸で食物からしか摂れないので脳の健康(精神の安定)にはある程度の肉食(特に牛肉)も必要だと思いますね。

                       参考:浜松医大の名誉教授、高田明和氏の著書、講演より